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本・映画・音楽 : エントリ

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青い鳥 (新潮文庫)
新潮社
hfujii ( 2010/07/28 )

やっと文庫化されたので購入し、読了した。すでに映画化されていて、アマゾン予約でDVDを安く買ったが、小説を読むまでは映画を見ない主義なので、映画はまだ見ていない。

舞台はいくつもの中学校。主人公は吃音のひどい中年の男性非常勤講師。問題を抱えた生徒の「そばにいる」ために、2ヶ月ぐらいだけ雇われるこの先生が「ヒーロー」(重松清あとがき)として描かれている。

この小説では、子どもたちの抱えている問題に対する、学校の対応のばかばかしさというか、間抜けさというか、ずれというか、そういうものが際立つように書かれている。戯画化されてはいるのだが、かなり正鵠を射ているように思われる。

子どもたちの寂しさや苦しみに、本当の対応ができないのが現代の日本の多くの学校なのかもしれないと思った。

嘘をつく子どもということに関して、私は大学の授業で、「嘘をつかなければ生きてこれなかった子どもたちに対して、『よくぞ嘘をついてでも生き延びてきたなぁ』と敬意すら感じる」ということをよく話してきた。わたしのように恵まれた生活をした者が経験した事のないような辛酸を幼児や小学生のころから経験しているんだと思うと、尊敬しないではいられない。多くの学校の先生が考えるように、嘘をつく子は悪い子と単純には考えられない。

これと同じような話が、本作最後の章に登場していた。私がうまく言えなかったことを、見事に表現している。敬服するかぎりだ。

ところで、最後の章で、戸田という教師が登場する。強面の教師だが、主人公の村内先生のことばを聞いて、すこしだが成長する。

私に身近にも強面の戸田という先生がいる。彼はまだ40ぐらいだと思う。まだまだ成長する可能性をたくさん持っているんだもの、自分の成長を見限らず、すこしずつでも成長し続けてほしいと思った。


在庫あり。
キーワード:[重松清 中学生 教師 生徒 寂しさ]  
¥620 | 発売:2010-06-29 | セールスランク:1846
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